スーパー耐久:D’station Vantage GT3の“世界初勝利”にアストンマーティン本国からも祝福

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By Auto News on Mar 25, 2019 at 3:33 AM
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     3月24日、鈴鹿サーキットで開催されたピレリスーパー耐久シリーズ第1戦『SUZUKA S耐“春の陣”』。このレースでは7台が争ったST-Xクラスで、星野敏/ダレン・ターナー/近藤翼組777号車D’station Vantage GT3が優勝を飾った。そしてこの勝利が、2019年に本格デリバリーがスタートした新型アストンマーティン・バンテージGT3にとっての世界初勝利となった。

     2019年からD’station Racingは、それまでのポルシェに替えてアストンマーティン・バンテージGT3を日本に投入。スーパーGT GT300クラスでも『D’station Racing AMR』としてバンテージGT3で参戦するが、その開幕までは多くの苦労があった。

     まず、先行で日本に到着したシャシーナンバー16A-004-1は富士スピードウェイでGT300用車両としてシェイクダウンされた。岡山国際サーキットでのメーカーテストや公式テストもあり、まずチームはGT300に向けた準備をしなければならなかったのだ。マシンはD’station Racingをイメージさせる深いグリーンにAMRイエローのラインが施され、藤井誠暢とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラのコンビでテストを重ねた。

     しかしスーパーGT岡山公式テストの翌週には、スーパー耐久第1戦がやってくる。2台目のバンテージGT3はまだ日本にはなかった。そこでチームはこの16A-004-1をスーパー耐久用に転用したのだ。ちなみに、2台目はチームが鈴鹿にいるときにファクトリーに到着しており、3月25日には、鈴鹿でレースを終えたばかりのダレン・ターナーが富士に移動。VLNニュル耐久シリーズに参戦した藤井も帰国し、シェイクダウンとターナーのルーキーテストをこなしている。
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    富士スピードウェイでシェイクダウンされたD’station Racing AMRのアストンマーチン・バンテージGT3
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    D’station Vantage GT3

    ■ターナーが仕上げたマシンで3人が好走をみせる


     そんなタイトなスケジュールを経て迎えたスーパー耐久第1戦だが、このレースにはアストンマーティンのファクトリードライバーであるターナーがチームに加わった。走行初日午後からの参加だったが、ターナーはさっそくD’station Vantage GT3のステアリングを握ると、オーバーステアだった状態を補正し、ジェントルマンドライバーである星野も乗りやすいマシンを作り上げた。

     ターナーは今回が初めての鈴鹿である上に、チームとも初顔合わせ。しかし、ワークスドライバーならではの素早い習熟で鈴鹿を攻略し、その気さくなキャラクターで、チームとも一日経つとすぐに溶けこんだ。迎えた3月23日の予選では、前年チャンピオンであるGTNET GT3 GT-Rにポールポジションを譲ったものの、星野とターナーのアタックで予選2番手につけた。

     迎えた24日の決勝では、近藤がスタートドライバーを務め、まずは燃費等を確認しながらGTNET GT3 GT-Rを追う。そして第2スティントを務めたのは星野が快走をみせ、GTNET GT3 GT-Rを駆る浜野彰彦との差を詰めていく。ただ、同じスティントで3番手につけたTAIROKU RACING Ferrari 488 GT3にはハリソン・ニューウェイが乗り込んでおり、一気にニューウェイは差を詰めると、星野と浜野を抜き去った。

     ただ、その頃になるとフルコースイエローやセーフティカーが多発する。このなかで戦略を読み切ったD’station Vantage GT3は、星野から近藤にバトンタッチ。一方でライバルのGTNET GT3 GT-RやTAIROKU RACING Ferrari 488 GT3は、接触やクラッシュで遅れてしまった。

     近藤の2回目のスティントでは、スタート直後の走りを修正したこともあり、ターナーをして「とても印象的だった」という走りを披露。トップを確固たるものにする。そして最後はターナーがダブルスティントをこなし、トップチェッカー。武田敏明監督は「展開に恵まれた部分がありますが、それでなくても今回は勝てたと思います」と振り返った。
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    D’station Vantage GT3とGTNET GT3 GT-Rの戦い
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    スーパー耐久第1戦鈴鹿を制した抱擁をかわす星野敏とダレン・ターナー

    ■アストンマーティンの社長・副社長からも祝福


     新型バンテージGT3の速さは、性能調整に恵まれた部分もあるが、それでもチームの仕事とドライバー3人がみせた速さと力強い走りは、勝者に相応しいものだった。

    「クルマの到着がギリギリになったにも関わらず、何もトラブルなく予選〜決勝と戦い、完璧な週末を送ることができて本当に良かったです」というのは星野。また、近藤も「今回、ダレン選手が加わってくれてデータを比較したりと、たくさんのことを勉強することができました。今回は戦略もうまくいきましたね」と振り返った。

     そしてこの勝利は、2019年に本格的にデリバリーが始まった新型アストンマーティン・バンテージGT3にとっては、世界での初勝利となった。

     ホモロゲーション取得後初のレース、そしてアジアでのデビューレースということもあり、もともとイギリスのアストンマーティン本社からも注目は高かったが、レース後、なんとアストンマーティン・ラゴンダの最高経営責任者であるアンディ・パーマー、さらにアストンマーティン副社長で、AMR社長のデイビッド・キングがTwitter上で勝利を祝福。アストンマーティンからは公式にプレスリリースまで発行され、今までのスーパー耐久ではなかった規模で勝利が祝われた。

    「バンテージGT3が圧倒的なポテンシャルを示すことができて、大変嬉しく思っている。特に今回は、まったく新しいパートナーチームとともに臨んだデビュー戦であり、アストンマーティン・レーシングにとってもひさしぶりに参戦したレースシリーズでもあった」とキング社長は祝福のコネメントを残した。

    「バンテージGT3は、プロのドライバーだけでなく、アマチュアのドライバーでも高い戦闘力を発揮できるようにすることを目標にしている。今回の鈴鹿での結果は、このクルマの開発プログラムにおいて、我々がその目標を達成していることを証明するものだ。D’station Racingの勝利を祝福したいと思う。また、ダレンが表彰台の中央に立つことができて本当に喜んでいる。素晴らしい勝利だった!」

    ■勝利とともに16A-004-1はS耐用車両に


     そしてターナーも、初めてのスーパー耐久をエンジョイし、富士へ移動した。

    「素晴らしいね! 新型ヴァンテージGT3にとって初めての勝利をつかむことができてファンタスティックな気分だ。このレースはアストンマーティンにとっても大事なレースだった。そのなかで、D’station Racingは素晴らしい仕事を週末を通じてみせてくれて、ふたりのドライバーの仕事ぶりも素晴らしかった」とターナー。

     チームでは、すでに公式テストを走っていた16A-004-1をスーパーGT用にするか、新たに到着したマシンを使うかの決断をまだ下していなかったが、この車両がスーパー耐久開幕戦を制したことから、このマシンをS耐用にし、新車をGT300に投入することになるという。そのため、今週末の富士公式テストでは、D’station Racing AMRは白いボディで登場するはずだ。

     今回の勝利はもとより、走り出しからその美麗なボディで多くの注目を集めていたD’station Vantage GT3。今季、日本はもとよりアジア、そして世界でも2台のD’station Vantage GT3は注目される存在になるかもしれない。
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    スーパー耐久第1戦鈴鹿を制したD’station Vantage GT3の星野敏/ダレン・ターナー/近藤翼
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    スーパー耐久第1戦鈴鹿を制したD’station Vantage GT3の星野敏/ダレン・ターナー/近藤翼、佐々木主浩総監督、D’STATION FRESH ANGELS

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