【ブログ】WorldSBKとフィリップアイランドに興奮! カメラマンが異国の地で見た世界選手権とは?/第1戦オーストラリア

Discussion in 'News and Articles' started by Auto News, Mar 23, 2023.

By Auto News on Mar 23, 2023 at 4:57 AM
  1. Auto News

    Auto News Moderator Staff Member

     毎年、全日本ロードレース選手権をまわり、シャッターを切り続けるカメラマン「Nob.I」がお届けする『カメラマンから見た全日本ロード』改め、今回は2023年2月24~26日に開催されたスーパーバイク世界選手権(SBK)第1戦オーストラリアラウンドを取材した『カメラマンから見た2023SBKオーストラリア』をお届けします。

    * * * * * * *

    ロードレースファンの皆様、オフシーズンはいかがお過ごしでしたでしょうか?
    編集部から「オフシーズンのネタありませんか?」という問い合わせがあったので、「WorldSBK(以下SBK)のオーストラリアでも行く? 日程的に何もバッティングしないし~」という軽いノリで返答をしたところ……
    「いいですよ、行きましょう!」と、まさかの即答で、1カ月後にはオーストラリアの大地に立ち、2023年シーズンの取材が始まったのでした。
    .
    フィリップアイランド 最終コーナーからのチェッカーフラッグ

    いつものごとく、レースそのものは編集部にお任せし、私の視点でお送りいたします。

    SBKは日本では開催されないため、世界選手権の鈴鹿8耐やMotoGPと比べて少々馴染みが薄いので、その基本情報からおさらいしましょう。
    ざっくり説明すると、全日本ロードレースの世界版です。
    市販車を改造したバイクにピレリタイヤのワンメイクで、ウイーク中に2レース開催されます。

    日本人では、昨シーズンまでSBKに野左根航汰選手が参戦しており、今シーズンからはSSPに阿部真生騎選手と岡谷雄太選手が参戦します(※)。
    ※2名ともヨーロッパラウンドのみに参戦する『WorldSSP Challenge』にエントリー

    さて、皆さんおなじみ、SBKのスーパースターといえば、やはりこのライダー
    .
    KAWASAKI RACING TEAM WorldSBK ジョナサン・レイ選手

    2015~2020年シーズンまで、SBK6連覇を果たし、2019年の鈴鹿8耐では26年ぶりの優勝をカワサキにもたらした、ジョナサン・レイ選手。
    2022年の鈴鹿8耐にも参戦し、2位となっています。

    個人的には、彼を撮りに来たといっても過言ではありません。
    今年の8耐への参戦もお待ちしております。

    ちなみに、2022年の鈴鹿8耐で優勝した、イケル・レクオーナ選手(Team HRC)もSBKに参戦しています。
    .
    イケル・レクオーナ選手

    他にもワールドクラスのライダーが参戦しており、それだけでワクテカです。
    ピットやグリッド撮影にドキドキしました。

    SBKの最大の特徴は、『スーパーポール』と『スーパーポール・レース』でしょう。
    土曜日の『スーパーポール』と呼ばれる予選でレース1のグリッドが決まり、さらに、日曜日にはレース2のグリッドを決める、『スーパーポール・レース』があります。
    しかも、スーパーポール・レースはポイントも付与される、超スプリントレース。
    そんなこんなで、ウイーク中は四六時中ずっと走ってるSBKです。

    パルクフェルメはSBKクラスだけでも4回使用されるためかでしょうか、パドック内にレッドカーペットとゲート付きで設置されます。
    演出はMotoGPより豪華に感じました。
    .
    ピットからパドック内のパルクフェルメへ(奥がパルクフェルメ)

    余談ですが、パルクフェルメ前はカメラマンのポジション争いも熾烈。
    .
    パルクフェルメまわり。奥がチームエリアで手前がカメラマンエリア

    SBKは初めての取材で表彰の進行が全く不明だったため、スーパーポールで流れを観察し、以降はうまく好ポジションを獲得できました。
    .
    SBKレース1優勝のARUBA.IT RACING – DUCATI アルバロ・バウティスタ選手

    ちなみに、この後の表彰式会場でもポジション争いがあります……
    鈴鹿8耐に比べればカメラマンは少ない方ですが、このポジション取りは何処に行っても変わりませんね。
    もちろん、カメラマンたちもワールドクラス。

    さりげなく、表彰式の公式写真に写っていました。




    尚、今大会はアルバロ・バウティスタ選手が3連勝で好発進。連覇なるか?

    ファンサービスもワールド級。
    スーパーポールでポールポジションを獲得したトプラク・ラズガットリオグル選手(PATA YAMAHA PROMETEON WORLDSBK)がパルクフェルメから戻る際、サインを求めに来たファンの少年にポールポジションのキャップをプレゼント。

    個人的な好感度が爆上がりです。
    .
    トプラック・ラズガットリオグル選手とファンの少年。キャップには「1st」の刺繡が

    さて、SBKが開催されたオーストラリア、フィリップ・アイランド・サーキットについてもご紹介しましょう。

    autosport webの読者からすると釈迦に説法かもしれませんが、そのコースはオーストラリア南部のヴィクトリア州ある、文字通り島、フィリップアイランド島にあります。
    メルボルン空港から車で約2時間。
    南半球の季節は北半球とは真逆で、オーストラリアの2月は夏の終わり。
    朝晩の激しいものの、日中は暑いです。

    島であるため、場所によっては海が見えます。
    写真では表現しにくいですが、風が強く、望遠レンズが煽られます。
    .
    トプラック・ラズガットリオグル選手の走り
    .
    ジョナサン・レイ選手の走り

    また、フィリップアイランドのレイアウトはアップダウンが多く、気象条件が揃えばこのようなダイナミックな写真が撮れます。
    .
    SBK スーパーポール・レース
    .
    SBKレース2

    観客もかなり入っていました(3日間で4.6万人)。
    フェンスは事実上存在しない、といっても過言ではなく、観戦環境は良好です。
    .
    アルバロ・バウティスタ選手の走りと観客
    .
    バイク駐車場

    バイクで観戦に来る観客も多め。
    オーストラリアは、ワイン・ガードナー氏やミック・ドゥーハン氏、ケーシー・ストーナー氏といった世界チャンピオンを輩出していますので、モータースポーツが盛んなのでしょう。この文化が羨ましいです。

    昨年までMotoGPに参戦していた、レミー・ガードナー選手も今年はSBKに挑戦しています。
    .
    GYTR GRT YAMAHA WORLDSBK TEAM レミー・ガードナー選手

    ちなみに……オーストラリアでもオフィシャルの仕事は変わりません。
    .
    フィリップアイランドのオフィシャル。朝のミーティング中

    アジア系が珍しいのか、頻繁に話しかけられました。

    「Do you have some water? I’ll give you.」
    とペットボトルをくれたり、
    「Where are you from? Japan? I have traveled to Yokohama. It’s a small world! HAHAHA!」
    とオージーは気さくに話しかけてくれ、
    「異国の地で何か粗相をしたらどうしよう?」という小さな心配は吹き飛びました。

    いかがでしたでしょうか?
    初めてのコースということで、下見も含めて3日間歩きっぱなし。
    ピット、グリッド、コース、パルクフェルメと常に歩き回り、1日平均25000歩でした。
    真冬の日本から真夏のオーストラリアに飛び、「スギ花粉がなくて快適ッ!」と思ったのも束の間。
    食事は小麦中心で、また気温の変化に慣れず、かなり体力を消耗しました。
    カメラマンは文字通り体力勝負です。
    当たり前ですが、言語は英語で、メディアへの案内文も全て英語。
    カタコトで「英語は得意でない」と伝えても容赦なく話され、何言ってるか全然分かりません。
    しかしながら、「カッコイイ写真が撮りたいッ!」というモチベーションを原動力として乗り切っています。
    .
    編集部員が撮影してくれた、ジョナサン・レイ選手とのツーショット

    フィリップアイランドでは10月にMotoGPが開催されます。
    オーストラリアはフライト時間が長いものの、時差も少なく、渡航しやすい国です。
    この春にも、日本での新型コロナウイルスは落ち着くでしょう。
    今秋はオーストラリアでMotoGP観戦はいかがでしょうか?

    このブログが公開される頃には、全日本ロードレースが開幕を迎える時期でしょう。
    今年も皆さんに向けて配信できるようで、今から頭を悩ませています。

    .
     

Comments

Discussion in 'News and Articles' started by Auto News, Mar 23, 2023.

Share This Page